睡眠学
■現代は24時間社会であり、都会を中心とした“眠らない街”やコンビニエンスストアの隆盛に象徴されるよう、 昼夜の区別なく人々が活動する時代です。 また情報化社会とも言われ、世界各地の情報をタイムリーに手に入れることがビジネスでの成功の鍵を握っているとも言われます。 こうした環境の下で、ビジネスマンの就労時間は深夜にまで及び、交代制勤務が増加するなど睡眠環境は悪化しています。 また社会の国際化により海外出張が頻繁になったことも、睡眠リズムの乱れの一因となっています。 さらに、こうした就労環境の変化に加え、日本経済は不況が続き、 リストラや人事異動・転勤・成果主義の導入など、ビジネスマンのストレスは増加する一方です。 このように、ビジネスマンを取り巻く環境には、正常な睡眠を妨げる数多くの要因が氾濫しているといえます。
不眠症といってもいろいろ
●入眠障害 布団に入ってもなかなか寝つけないタイプ。不眠の中ではもっとも訴えの多い症状。
●中途覚醒 夜中に何度も目が覚めてしまい再び寝つくのが難しいタイプ。
●熟眠障害 睡眠時間の割には、朝起きたときにぐっすり眠った感じがしないタイプ。
●早朝覚醒 朝早く目覚めてしまい、まだ眠りたいのに眠れなくなってしまうタイプ。高齢者に多いのが特徴。
睡眠障害を引き起こす要因 あなたはどのタイプ?
■睡眠障害はさまざまな原因によって生じます。
原因によって睡眠障害の治療方法も異なりますので、原因を正確に把握しておくことが大切です。
睡眠障害の原因は、およそ次のようにまとめられます。
<睡眠障害の病因と睡眠障害の種類>
1. 身体的要因(腫瘍、心疾患、消化器疾患などの身体的疾患により痛み、発熱が原因。)
→その一つに睡眠時無呼吸症候群など
2. 生理学的要因(時差ぼけ、交代制勤務、入院などによる)
→概日リズム睡眠障害、時差症候群など
3. 心理学的要因(精神的ショック・ストレス・生活上の不安など)
→普通は一過性だが、慢性化する場合も精神生理性不眠症
4. 精神医学的要因(統合失調症、うつ病、アルコール依存症などの精神疾患)
→うつ病に伴う睡眠障害
5. 薬理学的要因 (降圧剤など種々の薬だけでなく、アルコール、カフェイン、ニコチン、などの嗜好品も原因?!)
→アルコール依存睡眠障害
現代社会では、時差ぼけ、交代制勤務などの生理学的要因、
ストレスや生活上の不安などの心理学的要因による睡眠障害が急増しています。
また、ビジネスマンでは嗜好品(アルコール、カフェイン、ニコチン)などの薬理学的要因も多く見られます。
中高年男性では、SAS(睡眠時無呼吸症候群)も要注意です。
■1週間の睡眠不足を解消しようと、週末にはお昼ごろまで寝てしまう人も少なくないでしょう。
しかし、体内時計のリズムは、太陽の光を浴びることでリセットされ、そこから約15〜16時間後に眠気が出現し、
心地よい眠りに導かれるよう調整されています。
昼頃まで寝ていたのでは、朝の太陽の光を浴びることができないため、
夜の寝つきが遅くなり、結局は月曜日の朝に起きるのが苦痛となってしまいます。
こうした悪循環の繰り返して、かえって睡眠不足が蓄積される結果となります。
したがって、仕事がない日でも、できるだけ普段と同じ時刻に起床し、
朝の明るい光を浴び、体内時計をリセットして、生体リズムを整えることが大切です。
■昼食後に眠くなってしまう経験をお持ちの方も多いと思います。
これは、私達の体が「午後に眠くなる」という生体リズムを持っているからです。
最近の研究から、昼食後から15時頃までの間の15〜20分程度の昼寝は、
眠気を解消し、その後の時間をすっきりと過ごすのに役立つことがわかってきました。
ただし、30分以上の仮眠(昼寝)は、深い眠りに入ってしまい、
かえって目覚めがすっきりせず、ぼんやりとしてしまいますので好ましくありません。
しかも夜の寝付きを悪くしてしまいます。くれぐれも、15時迄に30分以内の昼寝を!
■「睡眠薬代わりに寝酒を」と考える人も多いようですが、これは誤った知識です。
たしかに、アルコールによって寝つきはよくなるのですが、
アルコールは体内に入ると2〜3時間で分解されてしまうため睡眠の途中で目が覚めやすくなり、睡眠全体が浅くなってしまいます。
また、長期に使用していると慣れが生じてだんだん量が増え、かえって不眠を慢性化させる原因にもなります。
さらに、肝障害やアルコール依存症となる危険性も高まります。
したがって、アルコールを睡眠薬代わりに使用するのは好ましくありません。
また、タバコの煙に含まれるニコチンには、吸入直後には気分を落ち着かせるリラックス効果があります。
しかしこの作用は急速に消失し、その後は覚醒作用だけが数時間持続します。
そのため、寝る前にタバコを吸うと夜間の睡眠を妨げる結果となります。
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